応援の力(311)

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応援の力(311)

松乃わなりです。

僕は1年間、東日本大震災。宮城県南三陸町を拠点にボランティア活動を行なってきました。

そこで印象に残った3つのエピソードをご紹介します。

特に最後の自衛隊の話は読んでほしいです。

(写真は全て僕、松乃わなりが撮影です)

ここまで津波やってきました

ヨット乗りに教えてもらいましたが、船がイカリを下ろして停泊すると船は動きません。水の重さがイカリにドシっとかかるからだそうです。

海底からの水が、丸ごと押し寄せてくる津波の破壊力は凄まじいものがあります。

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異様な世界

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光が無い世界

被災地に向かう夜の峠道、車のエンジンを切ると光が無い。漆黒の世界に囲まれ、すごく怖くなった覚えがあります。

星も含めて、一点の光も無い世界を体験したのはこの時だけです。

「ガレキはゴミじゃ無いんです」

叫んで泣き出した女性。

僕たちボランティアの面々は大いに反省しました。

仮設住宅を揺らした大阪のホスト

ホスト軍団がボランティア活動、仮設住宅でお話会、ガレキ拾いなど。しかしなにか不完全燃焼・・・

やるか!

やろうぜ!

ホスト軍団は一度大阪に帰り、準備して再び被災地へ。

仮設住宅にミラーボールつけてホストクラブを開店。もちろんシャンパンタワーも

仮設住宅が揺れるほどの大盛り上がり!

仮設住宅の子どもたちをディズニーランドに

そんな活動を僕と女子大生のボランティアで共同で企画しました。

僕の担当は、経営者などに声をかけて協賛金を集める。

女子大生のボランティアはディズニーランドへの引率です。

1回目を無事に行い、とても喜んでくれました。しかし、全ての子どもたちを連れていく事は、僕らでは力不足で無理です。

「あの子は行けた」「うちの子は・・・」

という影の声が聞こえるようになり、ディズニーランド2回目は中止となり、お茶会のようなものになりました。

難しい問題ですね。

5ヶ月経ってやっとコンビニできた、しっかりアレも売ってました

困っていたのが食料の買い出しです。40分ほど内地まで車を走らせ、やっとコンビニがあるのです。

そして待望のコンビニがオープンしました。

プレハブ作り。店内はまだゴタゴタしていますが、しっかりとエロ本は売ってました。必要ですよね。

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ビデオテープを洗う

ヘドロにまみれたビデオテープを洗ってほしいとの依頼がきました。

10人ほどのメンバーで内部まで入り込んだヘドロを丁寧に洗います。

しかし、再生できるのでしょうか。ここまで傷んだビデオテープは。

ビデオテープの内容がわかりました。

エロビデオでした。一部のボランティアは怒ってましたが、必要ですよね。

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自衛隊、戦闘機のパイロットから直接聞いた話です

この話が本当かどうかは分かりません。しかし、

現地で自衛隊の方達の活動を1年間、間近で見続けてきました。

黙々と作業を続ける自衛隊の方達を、僕は尊敬しています。

壊滅した住宅には、家族が取り残されているかも知れない。

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一途の望みを胸に、連絡を待っている家族がいる。

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だから、自衛隊の隊員は

重機(ブルトーザーなど)で取り壊すことはしないで、手作業で作業を行いました。

家具を運びだし、水を吸って異様に重い布団や畳を運び出しました。

腐って異臭を放つ冷蔵庫とその中身を丁寧に水洗いしました。

タンスや本棚を一つ一つ確認しながら、仕分けを行いました。

床下に溜まったヘドロをスコップで掻き出しました。

天井の板もはがしました。壁の板もはがしました。

全て手作業です。これらの作業は僕たちボランティアも手伝いました。

しかし危険なエリアは自衛隊員がやってくれました。

残った住宅の骨組みを、 丁寧に雑巾掛けします。柱の一本一本を丁寧に雑巾掛けし、ヘドロの溜まっていた床下も綺麗に水洗いします。

そこまでやって、ご家族に報告します。

「我々はここまでやりました」
「しかし、この家には」
「残されたご家族は見当たりませんでした。」


「重機を入れて解体しても良いでしょうか?」

ここまでやっていただいて、あなたは どう感じますか?

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