人見知りが自分の武器であることに気がついた

能登支援

人見知りが自分の武器であることに気がついた

僕は人見知りが強く、コミュニケーションに自信が持てなかった。だから、ひとりでいることが好きで、それを1匹狼のように自覚していた。でも、

ボランティアでリーダーを務めるようになって、人見知りが自分の武器であることに気がついた。

最初にボランティアのリーダー役を指名されたとき、冗談じゃないと思った。過酷な現場で10名ほどのチームを引率いるなんて、自分には無理。自分に合ってないと思った 。

何度かのリーダー役を嫌々ながらやって、ある日気がついた。できない事はできる人に任せよう。

リーダーの仕事の1つにタイムキーパーがある。休憩時間や作業開始の合図を送る重要な役割です。

みんなが一生懸命に頑張っているその時に、手を休める合図をする。僕よりもベテランのボランティアさんに手を休める指示を出すなど、恐れ多いというか指示が出せなかった。

だからそれが得意そうな人に思い切って役割を与えてみた。

するとその彼は、水を植えた魚のように生き生きと現場の指示をしてくれた。そして要点を僕に報告してくれた。

僕がやった事は「現場指示をお願いします」と言うお願いと、報告を聞いて「ありがとう」とお礼を伝えることだった。

肩の荷が降りたというか、全体が見渡せるようになった。汚れながら瓦礫を運ぶ人たちに「すごいね頑張ってるね」と声をかけた。笑顔を見せてくれた。あぁこれがリーダーシップなのかもと思った。

上手に喋ろうなんて思わないで良い。

任せられる人に任せて、僕は話を聞くことに専念し、話を聞けば聞くほど全体が見えるようになってきた。それをタイムキーパー役に伝えると、彼は素直にうなずいて動いてくれた。嬉しかった。